韓国レポート
現代自動車が高級車ブランド「ジェネシス」でハイブリッド車を開発していることがわかった。同社は2025年以降に投入するジェネシスはEVとFCVに絞るとしていた。足元でEV市場の成長が鈍化しており、戦略転換を迫られた格好だ。
業界関係者によると、現代自は2025年の発売を想定するジェネシス向けのハイブリッドエンジンや関連システムを開発しているという。主力モデル「GV80」や「GV70」などにハイブリッドモデルを追加する。現代自や起亜のブランドでもHVの品ぞろえを拡充する計画という。EVシフトを強めていては販売低迷に陥るリスクがあると判断し、高級車ブランドでのHV投入を決めた。現代自の2023年のHVの販売は前年比53%増の約38万台だった。
参考: 日経
PSR 分析: ジェネシスは現代自のフラッグシップといえる高級ブランドであり、ここにハイブリッドを導入する意図としては、2023年下半期に欧米市場を中心にEVの拡大が失速したことを受けての戦略転換だろう。先月号でも触れたが現代自は中国の工場を売却し、アグレッシブに戦略を最新の市場にフィットさせようとしている。このような動きは同規模の自動車メーカーにはなかなかとれない、現代自の強みはそこにある。PSR
小室 明大 – 極東及び東南アジア リサーチアナリスト